
野外体験や科学実験を通して宇宙への興味を育む福井新聞社の「スペースキッズ」(福井信用金庫特別協賛)の夏イベント「星空キャンプ」が8月3、4の両日、福井県大野市の県奥越高原青少年自然の家などで開かれた。県内小学5、6年生約80人が連日の猛暑にも負けず、元気いっぱいに活動。地球に「大接近」した火星や美しい星空を観察したり、ペットボトルロケットを作ったりして宇宙と科学の魅力を体感する貴重な時間を過ごした。
■飛べ!マイロケット
「100メートル飛ばすぞ!」。8月4日に勝山市の雁が原スキー場で開かれたペットボトルロケットの発射大会。カラーテープやフェルトペンで思い思いにデザインした「マイロケット」を夏の青空に向けて打ち上げ、飛距離を競った。
ロケット作りは、前日の3日に行った。講師の県児童科学館(坂井市)職員から、ペットボトル内の水が空気で押し出される反動で飛ぶ原理を学んだ後、製作スタート。容量1・5リットルのペットボトルの側面に取り付けた羽根は、より遠くに飛ぶように、三角や流線形にするなど工夫した。また星や動物のイラストを描いて、カラフルに仕上げた。
発射大会では、自慢のロケットに水を注入し、発射台に設置して準備完了。「3」「2」「1」、パシュー。勢いよく水しぶきを上げて飛び出したロケットは、雲一つない青空にきれいな放物線を描いた。
発射は1人2回ずつ。狙い通りに真っすぐ飛ばなかったり、飛距離が出なかったりした子どもは、ロケット先端部の角度を微調整するなどして2回目に臨んだ。1回目より遠くに飛ばすと、「よっしゃー」とガッツポーズして満足そうな笑顔を見せていた。
■最長記録は僕たち
1回目の最長記録は、鈴木桜月君(鯖江市)の78メートル。「イカちゃん号」と名付けた自慢の愛機について「どこがうまくいったのかは分からないけど、思ったより遠くまで飛んだ」と驚いた様子だった。
2回目は、山内諒人君(福井市)が80・5メートルとこの日の最長記録を達成した。「重くならないようシンプルに作ったのが良かったのかな」と勝因を分析。何度かペットボトルロケットを作った経験があるといい、「今までで1番うまくできた」と誇らしげにロケットを掲げた。