プログラミングロボットに夢中 福井新聞社でスペースキッズ催し

プログラミングで指示を与えたロボットを走らせる児童=福井新聞社・風の森ホール
プログラミングで指示を与えたロボットを走らせる児童=福井新聞社・風の森ホール

プログラミングしたロボットで宇宙を冒険―。野外体験や科学実験を通して宇宙への興味を育む福井新聞社の「スペースキッズ」(福井信用金庫特別協賛)の秋イベント「プログラミングで惑星探査」が11月18日、福井新聞社・風の森ホールで開かれ、小学5、6年生70人がロボットを制御するプログラミングに挑戦した。宇宙に見立てたコースを走行させるコンテストもあり、児童は「宇宙を探索するロボットを作ってみたい」と将来の夢を思い描いていた。

プログラミング教育の普及に取り組む団体「プログラミング・クラブ・ネットワーク(PCN)」の松田優一代表らが講師を務めた。

松田代表は「宇宙に飛ばすロケットもプログラムで制御しています」と話し、スマートフォン、家電など身近な物を動かすにもプログラミングが不可欠だと説明した。

児童は、PCNが販売している子ども向けのコンピューター「IchigoDake(イチゴダケ)」を使い、発光ダイオード(LED)を点滅させるプログラム作りを通じて基礎を学んだ。前進や旋回、腕を振るといったロボットを動かすプログラミングにも挑戦した。

宇宙に見立てた縦横90センチのコースを走行させるコンテストでは、悪戦苦闘しながらもプログラミングを楽しんだ。ロボットがコースを外れたり、止まったりする失敗を繰り返すことでプログラムの不備を理解し、修正。少しずつロボットの動きの精度を高めていった。

月より遠い火星に到達するための難易度の高いプログラミングに挑戦する児童もおり、無事に帰ってくると「よっしゃー」とガッツポーズ。思い通りにロボットを制御するプログラミングの魅力を実感していた。

松田代表は「イベント終了後もプログラミングに取り組んでいる子どももいて、やる気に火をつけられたかなと思っている。課題を解決するため、試行錯誤を繰り返すことの大切さも学んでくれたのではないか」と話していた。

イベントは、宇宙分野や科学技術に携わる人材育成を目指し福井新聞社が展開している「ゆめ つくる ふくいプロジェクト」の一環で開かれた。

【コンテストのルールと使用したロボット】

・ロボットは前方にある物体との距離を測るセンサーを内蔵。「壁の前で止まる」「左に90度旋回」「右アームの上げ下げ」などの指示を組み合わせたプログラムを事前に作り、ロボットを起動させる。

・スタートとゴール位置は同じ。月や火星に移動させ(両方狙うのもOK)、ロボットの腕に人形を接着させ、持ち帰ると点数が得られる。

・月にいるウサギは1点。火星にいる宇宙人は2点、1体だけいる火星人は3点。ゴールに持ち帰られなければ「宇宙のゴミ」となり0点。

・1人2回チャレンジでき、合計点の高い順に1~3位を決める。