ふくい宇宙アイデアソン 「食」の部プレゼンテーション内容

「しー おぶ くらうず」
「しー おぶ くらうず」

■2位「しー おぶ くらうず」 いちほまれとそばコラボ

各国の宇宙飛行士に古里の味を思い出してもらうため、世界の調味料と合わせて食べられる「1soba(いちそば)」を提案。2人は「息抜きである食事を楽しんでほしい」とアピールした。

「誰の口にも合うよう、宇宙食は画一的な味が多い」と細川さん。宇宙飛行士のブログなども参考に「食の改善」をテーマに取り組んだ。

いちそばは、いちほまれで作った米粉とそば粉を混ぜ、飛び散らないよう一口大の塊に加工する。つけだれはハラペーニョやナツメグなど各種調味料を使い、80度のお湯で溶けるカプセルに詰める。

数種類の調味料を合わせることも可能。実際に、日本のみそとイタリアのバルサミコ酢を合わせると、「酸味とこくが生まれリッチな味になった」。宇宙食だけでなく、非常食としても活用できる。

宇宙飛行士になりきった対話形式のプレゼンも高評価だった。「実用化されたら日本食や福井を知るきっかけにしてほしい」と口をそろえた。

「FUT古澤研究室」
「FUT古澤研究室」

■ 「FUT古澤研究室」 健康支えるふりかけ 味多彩

国際宇宙ステーション(ISS)内での長期滞在は、生活リズムと体内時計のずれ、ストレス増大、骨密度の低下などの健康問題を生む。1日の生活をスタートさせる朝食で、栄養価の高いふりかけを食べることで課題を解決できないか模索した。

米が詰め込まれた容器の口に、ふりかけが入ったキャップを取り付け、容器内を高圧状態にすることで米にふりかかるようにした。原料には県産トマトやほうれんそうなどを使用。パスタやパンに合うふりかけも考えた。「多彩な味を用意し、飽きないことも利点だ」と説明した。

「熱血バレーボーラーズ」
「熱血バレーボーラーズ」

■「熱血バレーボーラーズ」 「水ボトル」を活用したみそ汁

ペットボトルの削減に向けて海外の学生が開発した球状の水ボトルを活用し、日本人になじみ深いみそ汁を宇宙で味わえるようにした。宇宙でごみを出さずに栄養補給ができる利点をアピールした。

この水ボトルは、海藻の成分を含んだ膜で水を包み込む構造で、膜自体も食べられるため環境に優しい。みそと具材もそれぞれ膜で包み、膜を破ることでみそ、具材、水が混ざってみそ汁が出来上がる仕組みにした。具は福井の特産の油揚げなどを入れる。

実験では、膜を厚くすれば冷凍にも対応できることを確認した。

「特許未取得チーム」
「特許未取得チーム」

■「特許未取得チーム」 福井の特産 キューブ状に加工

越のルビー、六条大麦など福井の特産品を角砂糖のような小さい立方体の形に加工した食品を考えた。栄養価を高めるため、ヨーグルトをかけて食べる。立方体に加工した食品は、さまざまな種類があり、組み合わせ次第で好みの味を楽しめるようにした。

ヨーグルトを使用する上での課題は保存期間が短い点だった。解決に向け、ペンライトの構造を模した容器を考えた。中にはミルクと乳酸菌が分かれて入っており、ペンライト状の容器を折ることでそれぞれが混ざる仕組み。食べる直前にヨーグルトが出来上がるよう工夫した。